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いまさら聞けないCPU性能の常識、非常識(動作周波数、マルチコア、キャッシュなどと実際の性能の関係について)

ライターさん(最終更新日時:2014/11/27)投稿日:

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はじめに

 CPUの実際の性能について、ベンチマーク結果や動作周波数などを参考にされる方が多いと思いますが、どうも体感と違うとか、実際どっちがいいの?と言う疑問を持つ方も多いと思います。
これらの疑問について出来るだけ専門的な用語を使わず、判りやすく解説してみました。
(この記事はCPUって何??と言う初心者~わかってるつもりだけどどうだったっけ?と言う中級者向けの物です。ですので、一部正確でない表現もありますが、理解の容易さを優先して編集されています。)

CPUの性能とは何を持って決めるの?

 ここで言う「性能」と言うのは、実際に使ってみて処理が早いか否かと言う事です。
 敢えて最初にこの様なおことわりするのは、各種ベンチマーク(CPU性能を測るための専用ソフト)の結果が万能なら、ベンチマークの数値さえ見れば良く、わざわざご説明する意味が無いからです。
 無論、ベンチマークは発表している会社が、色々な検討をして、指針としてもっとも相応しいと判断した基準を使っている物なので、十分目安にはなります。
 しかし、実際に使う上でベンチマークの示した結果とは異なる性能を示す事は、稀ではなく、むしろ頻繁に起こり得ます。
 この辺りについて掘り下げて行きたいと思います。


ポイント

  • CPUの性能を決める5大要素
    ①動作周波数(ブースト時周波数)
    ②実装コア数(仮想コア数)
    ③キャッシュ量と構成
    ④発熱と冷却
    ⑤実行エンジン
 

①動作周波数(ブースト時周波数)
 

 最もはじめに、この話題を取り上げるのは、この数字が非常に重要な要素である事と同時に、最も誤解を受けやすく、一般の方の中で、広く知られた指標であるが故、メーカーや販売店も、故意的に過大表示になるよう、操作してきて物だからです。

 単純に言えば、この数字が大きい方が早いと言えます。

ただし、これは5大要素の一つでしかなく、この数字の大小で性能を測ることが出来るのは、その他の全ての要素が共通している場合のみだといえます。

 言い換えれば、単純に動作周波数によって性能を測る事が可能なのは、全く同一のシリーズだが、動作周波数のみが違うCPU(多くの場合、こういったシリーズ製品は、CPUの動作倍率※後述の設定だけが違う、設計上は同一のCPUです)を比べる場合のみ成り立ちます。

 誤解の元は1990年代に造られました。

 当時のCPUは、どのCPUでも、先ほど述べた、動作周波数以外の「その他の要素」が、ほぼ共通であり、CPUの性能を測る上で、複雑な解釈をしなくても、動作周波数さえ見れば、素直にそのまま性能を示していた時代でした。
 
 これは無知な消費者が、PCを購入する際の唯一に近い指標となり、メーカーもこぞって動作周波数を上げる表示を行い、家電量販店には「○○GHzCPU搭載!」などと言う売り文句が踊っていました。

 この時代に、PCの基礎を学んだ人たちの間には、一部、現在でも、CPUの性能は動作周波数のみに依存すると、狂信的に信じている人たちもあり、俗に「動作周波数至上主義者」などと言われます。

 この動作周波数、実はオーバークロックと言う方法を使えば簡単に(限度はありますが)上げる事が可能です。
(必要ないと思われる方は飛ばして結構です。)

 たとえばFSB200MHz×10倍=2GHzで、動作しているCPUの動作倍率を12倍に設定すればFSB200MHz×12倍=2.4GHzと言うことになります。(正確に言えば現在ではFSBと言う概念が変わっていますが、ここでは割愛します。)
 ここで登場した「動作倍率」とは、例えれば車のアクセルのような物で、倍率を上げれば上げるほど、トータルとしては高速なCPUになっていきます。

 最近のCPUに搭載されているターボブーストテクノロジーとは、この方法を必要なときだけ自動で行なってくれる、言わばINTEL純正オーバークロックなのです。
 
 では、なぜ常にオーバークロックしないのでしょうか?これは、その④で説明する発熱に関係します。
追記>(オーバークロック行為については自己責任で行なう物であり、PCの寿命を縮めたり壊してしまう恐れがあります。また、メーカーの保障を無効にする行為であることも付け加えます。)



②実装コア数(仮想コア数)

 次に大きく関わるのは、CPUが持つコア(言わばCPUの本体)の数です。
これは、当然多い方が高性能だと言えます。
 
 しかし、ここで気をつけなければならないのは、単純にコア数の分だけ性能に比例はしない、言い換えれば2コアのCPUは、1コアの同等のCPUに対して、性能が2倍だとは言えないと言うことです。これは、当然4コア、6コアでも同様の事が言えます。

 これには2つ大きな理由があります。

 一つ目は、行なおうとしている作業、言い換えれば起動させているアプリケーションがマルチスレッティング(以下MT)に対応しているか否かです。
追記>(2014年11月現在、動作の重たいアプリケーションは、MTに対応しているのが当然と言えるレベルまで普及しており、あえてこの項目に関して確認する必要はないかもしれません。)

 MTとは、本来一つである作業を、2つ以上のコアに分担させて処理をする事です。これが可能かどうかは、使うアプリケーションがそういった処理方法を想定して作られていなければなりません。

 MTに対応していないアプリケーションは、たとえ実装コアが6個あっても、そのうち1つのコアを使った作業しか出来ない為、残り5個のコアを生かしきれないのです。

 加えて、MTに対応しているとしても、それが2スレッドまでなのか、4スレッドまでなのかにも、気を配る必要があります。上記と同じ理由から、MTに対応したアプリケーションでも、それが2スレッドまでなのなら、6コアのCPUを使うメリットは減ってしまいます。
 
 二つ目の理由は、何もマルチコアに対する問題だけではなく、CPUの性能に対する価値観、全般を左右する意味合いもあります。

 それは体感できる処理時間の内、実際にCPUの処理待ちになっている時間の割合は、思ったほど多くない事に起因します。

 たとえばファイルのコピーを指示した場合、HDDから元のファイルの情報をメモリに書き写し、間違えないようにHDDの別の場所に書き写します。ファイルが大きければこれを何度も繰り返します。
 この間、CPUは監視しているだけで、特に計算を行なう必要はありません。
掛かっている時間の大半は、HDDへの読み書きアクセスに費やされています。
 と言うことは、たとえどんなに高速なCPUが、何百と搭載されていても、トータルの処理時間は、ほとんど変わらないと言うことになります。

 ところがこれとは全く逆で、動画のエンコードなど、CPUによる計算が作業の大半を占める事を行なう(しかも十分なMTに対応している)場合、トータルの処理時間は何分の1にもなるのです。

 という事は、行なおうとしている処理に掛かる時間の内、CPUが計算に費やす時間がどの程度の割合なのかによって、体感できる処理時間の差があるか無いかが決まってくると言うことなのです。


③キャッシュ量と構成

 前述の2つの要因と比べれば、徐々に影響が小さくなっていますが、これも重要な要素です。

 そもそもキャッシュとは何なのでしょうか?

 これは簡単に言えば、CPUの内部に組み込まれた、PCの中で最も高速に読み書きが出来るメモ帳だとお考え下さい。

 同じ例えで言えば、メインメモリーは一旦、席を立って書かなければいけないが、より大きな黒板であり、HDDは黒板の内容をまとめて書き記したノートを、大量に保存している本棚のような物です。

 このキャッシュ、容量が大きいに越した事は無いのですが、限られた容量を有効に使うため、色んな工夫がされています。

 先ほどのマルチコア技術に関連するのですが、例えば、CPU(部屋)の内部にコア(作業者)が4つあるのに、キャッシュ(メモ帳)が1つしかない場合、いくらそのメモ帳が大きくても、作業をする人たちが交錯してしまうため、不便であることは、容易に想像できると思います。

 逆に、4人の内、1人だけが、ある程度以上大きな情報を扱う場合は、大きなメモ帳が1つの方がうまく出来る場合も考えられます。

 この辺りの事を、効率よく行なう目的で、最近では、キャッシュにL1、L2、L3と手元に近い順にレベルを設け、それぞれに最適な大きさを確保するようになりました。
 
 細かい説明は省いていますが、この辺りも、処理の高速化に大きく関係しています。
 したがって、それぞれのキャッシュの量を知ることも、CPUの性能を測る上で重要な要素の一つなのです。


④発熱と冷却


 ①の最後で、オーバークロックに軽く触れましたが、そんなに簡単に動作周波数を上げられるのなら、最初から全開に上げてしまえば良いと思われるかも知れません。

 しかし、もし、本当に際限なく動作周波数を上げれば、CPUが動くことで出る発熱量を、ファンなどで冷却しきれなくなり、最終的にはCPUが焼損してしまいます。
 
 これは逆に言えば、CPUをしっかり冷却出来さえすれば、動作周波数はいくらでも上げられる事を意味します。「しっかり冷却」することは、すなわち性能を上げることになるのです。
 現に、液体窒素(沸点-196℃)を使い、ありえない動作周波数を達成させる大会もあります。

 しかし、上記の「しっかり冷却」は、基本的に素人が出来ることではないので、メーカーは逆のアプローチ、「そもそもの発熱を抑える」技術をこぞって開発しています。

 CPUを作る際の、単位配線辺りの幅を「プロセスルール」と言い、これが細ければ細いほど、電気の伝達距離が減り、小さな電力で発熱することなく動作が可能になります。現在では32nmが主流で、20年前の20分の1、人間の髪の毛の輪切り断面に、実に3000本の線を書き込めると言うところまで来ています。

 この、「プロセスルール」を見直す事こそが、すなわち、技術的に高性能なCPUを作る事に他ならず、各メーカーが必死で取り組んでいる事なのです。
 
 これは、買う側の我々ユーザーにとっては、単純に新しいCPUほど高い技術で作られた、より高性能な物だと判断して差し支えないかと思います。


⑤実行エンジン

 これも前述のマルチスレッティング技術の応用編なのですが、現在CPUにはさまざまな新しい試みが盛り込まれています。

 ここではそれらを総称して「実行エンジン」と表現していますが、実は最近のCPUの高速化のかなり大きな部分を、この様なテクノロジーが担っているのも事実です。

 例えばその一つ、HT(ハイパースレッティング)と呼ばれる技術は、元々、シングルコアのCPUの時代に、2つのコアを仮想で作り、現在の2コアと同じように動かす目的で作られました。

 実はこの古い技術が、昨年2011年発売の最新のCPUで再度復活採用されることになりました。

 現在、複数のコアが実装(実際に存在する)される時代に、なぜ古い仮想のコアを作る技術が採用されたのでしょうか?この答えのヒントは、本文の中に、すでに書かれています。お解かりになりますか?

 その理由はこうです。

 ここまでで示した、さまざまな革新によって、CPUは十分に高速な物となってきました。その結果、通常の使用の範囲内で、CPUの稼働率が100%達する事はほとんど無くなり、ましてや2コア以上のCPUが、全開で対応しなければいけない処理は、非常に特殊な物になりました。

 そこまでCPUの性能が上がってくると、余力のある1つのコアを、仮想で2分割にし、数多くのコアにそれぞれ軽い作業を分担させる方が、より現実的に性能を上げることが出来る為、昔とは少し違う意味合いで、HTが採用される事になった訳です。

 例えるなら、60kgの荷物は4人で一緒に運んだ方が効率が良いが、15kgの荷物なら1人で運べるので、それぞれが持っていった方が効率が良いといったところでしょうか?

 他にも沢山ありますが、細かく説明すると長くなるので、ここでは一例を示すに留めました。

 こういった「実行エンジン」に関する革新は、素人に判り辛い上、どんな場合にでも対応できる物ではなく、ある限られた状況で、効果的であると言った物ばかりですが、さまざまな状況を仮定した、沢山の「実行エンジン」を搭載する事で、結局、どんな状況でも、最も効率的な方法を選ぶことが可能になるので、CPUの高速化に対して、大きな成果を上げています。

 選ぶユーザーとしては、これも前述の④と同様に、設計が新しいほど、有効な実行エンジンを多数搭載していると考えて、差し支えないかと思います。
 



結論(CPUの性能はどうやってわかるのか?)

 ここまでお読みいただいてありがとうございました。!

熟読いただいた貴方なら、きっとお解かり頂いている事と思います。

 
そう!簡単にCPUの性能を見極める方法など無いのです!


 なんだその結論!っと、怒らないで下さい。
きっと貴方はすでにその方法を会得してるじゃないですか!
 答えは前述した5大要素について、自分の行なおうとしている事と照らし合わせて検討すれば、きっと見えてくるに違いありません。

 語弊を恐れず、敢えて申し上げれば、動作周波数や実装コア数でCPUの性能を測れる時代は、すでに終わっていると言うことです。
 加えて、新しい物ほど良いとも言えると思います。

 より複雑になったCPUの環境を理解し、ご自分がこれからPCにさせようとする作業にとって、どのようなCPUが最も適しているのか、適時判断していくことしか、方法は無いのです。

 ローマは一日にして成らず…

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