ここから本文です

この知恵ノートを「知恵コレクション」に追加しました。

追加した知恵ノートはMy知恵袋の「知恵コレクション」ページで確認できます。

知恵コレクション」に登録済みです。

再登録しました。

追加に失敗しました。

ノートに戻り、もう一度やり直してください。

すでに1,000件のノートが登録されています。

新しく追加したい場合は、My知恵袋の「知恵コレクション」ページで登録されているノートを削除してください。

追加できませんでした。

ノートは削除されました。

アルコール依存症と合併症

ライターさん(最終更新日時:2017/6/18)投稿日:

  • ナイス!:

    35

  • 閲覧数:75171

印刷用のページを表示する

●はじめに



アルコール依存症という病名から、脂肪肝や肝炎、肝硬変、肝臓、膵炎などの病気を思い浮かべる方も多いと思います。
しかし、アルコールは肝臓や膵臓だけでなく全身に影響し、アルコール依存症の合併症も全身に及びます。
 

また単に身体面だけではなく、様々な「心の病気」の合併、家庭や職場、社会な影響、さらには世代を超えた影響(負の連鎖)を残す事もあります。

そう言う意味から、「アルコール関連身体疾患」とはせず、あえて「合併症」としました。



 アルコール依存症とは、再び普通にコントロールした飲酒が出来る身体に戻らないという意味で「治癒」しません。

また、飲み続けるにしたがって、より深い健康障害を引き起こし、死に向かうという意味で「進行性で致死的」な病気です。
さらに、「人を巻き込む病気」とも言われ、飲酒している人だけの問題ではありません。

しかし、正しい治療を継続することで回復も不可能ではないのが、アルコール依存症の特徴です。



このノートは、アルコールやアルコール依存症の影響についての認識が広まり、少しでも多くの方が、正しい治療的行動が起こせる事を願い、投稿しました。

  

 

 なお『Jカーブ』という言葉をご存じの方もあるかと思いますが、少量なら死亡率が低下するという事から、少量の飲酒が健康に良いという誤解を招いています。

しかし、『Jカーブ』がみられるのは心血管疾患など一部であり、殆どは飲酒量に比例、または加速度的に死亡率は上昇します。

また、虚血性心疾患による死亡率が低下するという酒量も日本酒で一日7酌程度と少量で、この知恵ノートを見に来ておられる方には殆ど該当しません。


これに惑わされないで下さい。




●アルコールの身体への影響

 

◆アルコールの吸収、分解される経路

 

・飲んだアルコールは 口腔~咽頭~喉頭の粘膜を刺激しつつ食道~胃~十二指腸~小腸へ、他の食物などと一緒に運ばれます。

 ・胃~小腸の上部より吸収されたアルコールはただちに吸収され、血液に混じって肝臓に運ばれます。

・肝臓でアルコールはアセトアルデヒドを経て酢酸にまで分解され、全身の組織で二酸化炭素と水、そしてエネルギーに変わります。しかし、アルコールは「エンプティカロリー」と言われ、通常の栄養素としてでなく、単に身体が火照るだけです。

 

・体質的にアルコールの処理が身体でできない人でない限り、健康な人のアルコールを処理する速度はある程度一定で、大きな個人差はありません。

また、飲酒を続けても、そう画期的に処理能力が高まる事もありません。


☆ポイント!
ごく普通の体質 体重60㎏の方なら、1時間に処理できる純アルコールは7g程度です。

・俗に言う「飲み上がり」とは、アルコールを処理する能力が極端に高くなるのではなく、アルコールに対する「薬物耐性」が生まれ、強くなったかのように見えるだけなのです。


<薬物耐性>
アルコールに対する「薬物耐性」が生まれるとは、アルコールに対する身体の囚われが生まれつつある、という事でもあります。 

https://ja.wikipedia.org/wiki/耐性_(薬理学)


これを「身体依存」です。




◆アルコールの身体への影響

 

・アルコールの身体への影響は、下記3つに分けられます。

 
a)直接の影響
b)分解(代謝)される時の副産物による影響
c)アルコール代謝や、栄養のアンバランスなどによって生じる影響



a)直接の影響


飲用したアルコールによって、咽頭から食道~胃の粘膜に刺激を受けます。
特に度数の高い酒類を飲んでいる場合は、この影響が強いと言えます。

アルコール血中濃度が高まると現れる「酔い」とは、脳が 薬物である「アルコール」の影響を受けてマヒする現象です。
このマヒは、大脳皮質から次第に生命を維持する為に重要な脳幹に向かって進み、この極端な例が「急性アルコール中毒」です。

長期間、そして大量の飲酒を続けると、食道や胃、肝臓や膵臓などがダメージを受けます。
肝臓へのダメージは単に直接の影響だけではありませんが、後述いたします。

またアルコールは、脳や神経への永続的な影響を残す事もあります。
これが末梢神経炎や脳萎縮などです。

さらに腸から十分に栄養を吸収する事ができない状態に陥っている事も多くあります。

なお、妊娠中に飲酒を続けることによって起こる「胎児性アルコール症候群」(FASも、アルコールによる直接の影響の一つです。


 


b)アルコールが分解(代謝)される時の副産物による影響

アルコールは、肝臓でアセトアルデヒドを経て酢酸にまで分解されます。
アセトアルデヒドは悪酔いの原因で、発癌性もあり、非常に毒性が高い物質です。

また、アルコール依存症における「身体依存」が形成される過程にも、このアセトアルデヒドが関係している、とも言われています。

詳しくは下記の知恵ノートを
http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n3437

さらに、元々 あまり酒に強くなかった人が飲み続け、飲めるようになっていった場合、高い血中アルコール濃度や、アセトアルデヒドが体内に留まりやすいという意味で危険ですが、それだけでなく、アセトアルデヒドを介して分解という通常の経路以外の代謝経路が高まるとも言われています。
その為、通常よりも多くの活性酸素 を生じ、これが老化を早めたり、発ガンにも関係しています。

 


c)アルコールが分解される時の影響や、栄養のアンバランスなどによって生じる影響

・アルコールが肝臓で代謝される時、肝臓はアルコールを分解する事に必死で、その他の代謝にまで手が回らない状態に陥ります。
これが脂肪肝の一つの原因でもあります。
・アルコールの分解時にビタミンB1などが過剰に消費されます。これがウェルニッケ脳炎の原因です。
・低栄養状態に陥っているため、ニコチン酸などの不足にも陥っています。これがペラグラなどの原因です。


この様に、アルコールの直接の影響だけでなく、分解される時の影響から永続的な障害を残す場合もあります。 

 



●合併し易い身体の病気

  

アルコールによる身体への影響は全身に及びます。
ここでは、各身体の系統や、病気ごとに、起こり易い疾患をまとめました。



[消化器系]
○食道、胃
・食道炎や胃炎、胃 十二指腸潰瘍

 ・激しい嘔吐を繰り返す事によって起こる「マロリーワイス症候群」でも、大量出血が起こります。

 

○肝臓
・肝障害。脂肪肝~アルコール性肝炎~肝硬変
肝硬変に至ると元の状態には戻りません。残された肝臓の機能を落とさないようにする以外にありません。
ただし断酒を継続する事によって、普通の生活が続けられている方も多いものです。
・肝臓は「沈黙の臓器」 とも言われ、気がつかないうちに肝硬変まで進行している場合もあります。
肝硬変の兆候としては、倦怠感や黄疸、腹水、クモ状血管腫と呼ばれる皮膚症状が現れる事もあります。
ただし、「沈黙の臓器」であるため、気づかない事もあります。
・肝機能が極端に損なわれると、肝不全」 に陥り、命の危険が迫ります。
黄疸が激しく、意識レベルが低下、多くは血中アンモニアが極めて上昇しています。

“ボーっ”

としていて反応や発語のペースが遅く、次第に昏睡へと移行するもので、濃厚な内科的治療を受けても助けられない場合があります。


注意!
離脱症状や頭部外傷との鑑別が重要!

「アルコール依存症の離脱症状(離脱症候群)について」
http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n3411


・アルコール性脂肪肝~アルコール性肝炎~肝硬変
 → これを基に「食道静脈瘤破裂」による大量出血(吐血)なども。

*メカニズムは下記

・腹腔内の臓器から集まった血液は、門脈と言われる血管に集まり、肝臓を通って
大静脈に戻ります。

・肝硬変に陥ると肝臓内の血流が障害され、門脈から入った血液がスムーズに大静脈へ戻らなくなっていき、門脈の血液の流れが滞り、通常よりも高い圧力となります。これが「門脈圧亢進症」です。

・大静脈に戻りづらくなった門脈の血液は、バイパスである胃や食道の静脈を経由して大静脈に戻ろうとします。
・その際に発生し易いものが「食道静脈瘤」 です。

破裂すと、大吐血や下血を起こします。


○膵臓

・急性膵炎
激しい上腹部痛や背部痛を伴い発症します。
これは、膵臓から分泌される消化酵素によって、自分自身の膵臓まで消化する為に起こります。
重症の急性膵炎では、致死率が20~30% とも言われています。

・慢性膵炎
急性膵炎を繰り返した場合、慢性膵炎に移行する場合があります。
慢性膵炎では、上腹部から背部への鈍痛、消化酵素の分泌が不十分な為に起こる下痢などが持続します。

時には慢性膵炎から急性増悪を起こし、ショック症状を呈したり、腎不全、心不全など多臓器不全に至る危険もゼロではありません。

多は急性膵炎を繰り返すうちに慢性膵炎に至るのですが、目立った急性膵炎としてのエピソードなしに慢性膵炎となっている場合も あります。

・糖尿病
膵臓は消化酵素以外に、血糖をコントロールするホルモンである「インスリン」を分泌します。

膵臓の機能が損なわれると、インスリン不足から糖尿病を起こす事もあります。

*一般の精神疾患に入院されている方と、アルコール依存症で入院されている方では、圧倒的にアルコール依存症の方に、糖尿病の合併が多いのです。



○腸への影響

・吸収不全症候群
アルコールそのものだけの影響なのか、はっきり分かりませんが、アルコール依存症として入院される方には、かなりの確率で見られます。

飽食の時代に「栄養失調?・・・」と驚かれるでしょうが、栄養状態の悪い方が多いのです。

普通に食事しているつもりでも、全く栄養が足りていない場合も多いのですが、
アルコール依存症の方の多くは食生活も乱れており、なおさらです。



[心臓および、血管などの病気]
・アルコール性の心筋炎
アルコールの影響で心筋の収縮力が弱まり、血液のポンプ機能が低下します。
動作時の息切れや、胸部のレントゲンで心肥大た見つかった場合、これが疑われます。
多くは、断酒を継続する事で回復していきます。
・動脈硬化、高血圧など
断酒の継続によって、高血圧の程度の軽減や正常化が見られます。
・脳血管障害(いわゆる「脳卒中」など)
 
 

 

[代謝異常]

多量、長期間の飲酒生活が続くと、栄養の偏りだけでなく、体内の代謝異常によって多く見られるのは下記です。


・高脂血症など「脂質異常」

 

・高尿酸血症状(痛風)

 摂取するプリン体の量だけの問題ではなく、代謝異常が起こっているのです。

 


[悪性腫瘍]
・合併し易い悪性腫瘍には肝臓ガン、喉頭ガン、咽頭ガン、食道ガン、肺ガン、結腸ガンなど全身に及びます。

・肝臓ガンに関しては、アルコールによるダメージだけでなく、元々肝炎ウイルスを持っておられた方(キャリア)が飲酒する事によってウイルスが動きだす、という場合もあります。
したがって、特に肝炎ウイルスのキャリアの方は、飲酒によって肝臓ガンに至る危険が高いと言えます。

・元々あまり酒に強くない人(飲酒すると顔が真っ赤になるタイプの人)が飲酒を繰り返して強くなっていく場合には、喉頭ガンや咽頭ガン、食道ガン などに罹るリスクが高くなります。
これは、アセトアルデヒドの影響を受け易いという事と、通常の代謝経路(アルコール→アセトアルデヒド→酢酸)以外の代謝回路が活性化され、活性酸素が生まれ易いためです。

 

 


[感染症]
・過度の飲酒を続ける事によって、免疫機能が低下します。
アルコール依存症者の中には、一般の人より高確率で結核も発見されます。
*データは持っていませんが・・・。

  


[運動器官の障害]
・大腿骨骨頭壊死。アルコール性ミオパチー など

*大腿骨骨頭壊死に関しては、飲酒中はアルコールの影響であまり気づかない場合もあり、断酒後に症状に気づいて手術を受けたという方も多いのです。


  

[脳、神経系への影響]

○脳萎縮や認知症

・脳萎縮
脳細胞は、健康な人でさえ、日々 死んでいき、減少します。
しかし長期間、そして大量の飲酒によって、そのペースは早まります。
1日の飲酒量が日本酒で2合以上、しかも長期に飲酒している場合、CTなどの画像診断で脳萎縮を認める事が多くあります。

これはアルコールや代謝産物によって脳そのものにダメージを受けている事と共に、脳血管障害のリスクも高まりますからその影響も加算されていきます。

ただし脳萎縮の程度と認知機能は、必ずしも一致しません。
しかし、脳萎縮が顕著であるなら、認知症へと近づいているのは確かです。
また、一度 萎縮した脳は、再び元に戻る事はありません。

*最近の研究で、脳などの中枢神経細胞も、多少の再生はあると言われています。

しかし長年断酒していても、脳の萎縮が改善しない事も多くあります。

したがって、末梢神経は損傷を受けても、徐々に再生されますが、脳などの中枢神経は再生されないという今までの定説まで完全に否定されている訳ではありません。


ただし長期間の断酒で脳細胞間のネットワークが再構築され、機能的に回復するものです。



・アルコール性認知症
量的に多く、しかも長年の飲酒によって脳がアルコールに晒され、脳の萎縮が強まり、認知機能の低下を来した状態です。

アルコール性の認知症は、アルツハイマー型認知症などに見られがちな「メタ記憶」(記憶を使う上での記憶)の障害は、さほど目立たず、「認知記憶」に限局した損なわれ方を呈する傾向があります。
また、その人らしさなどは、比較的残っているものです。

アルコール性の認知症の場合、断酒を継続する中で、多少は認知機能が回復する場合もあります。
これは、アルツハイマー型など進行性の認知症とは違う特徴です。
アルコール性認知症の場合、まず断酒できるなら試みる事も大事なので、断酒継続によって年単位の期間を経て、多少の回復が見られる場合もあります。

アルコール性認知症からの回復には、損なわれていない「手続き記憶」(身体の記憶)を利用して、身体で覚えていく、というリハビリが有効です。
自助グループ(相互支援グループ)で受ける、仲間からの影響(仲間の中でホッとする気持ちなど)は、手続き記憶が関係し、認知記憶の低下した方であっても活用可能なのです。


ご家族と一緒に例会やミーティングに出席を始める事の意味は、ここにもあります。



☆ポイント!
<認知記憶 と 手続き記憶 について>

記憶を大きくわけると「認知記憶」「手続き記憶」の二つに分けられます。

<認知記憶>
言葉や文字で表現(陳述)できる記憶のことで、頭で覚える記憶

1)意味記憶:社会常識、専門知識など

2)エピソード記憶:個人の生活史や思い出、体験


<手続き記憶>
動作の反復によって、身体が覚える記憶
自助グループで仲間に支えられて感じる喜びなども、この「手続き記憶」が関与
これは認知症に陥っても、ある程度は保たれています。

 

○コルサコフ症候群
・記銘力障害、失見当識、作話、この3つからなるものを「コルサコフ症候群」と呼びます。
・これはウェルニッケ脳炎の後遺症として現れるとされているのですが、はっきりしたエピソードなしに、突然 コルサコフ症候群が発見される場合もあります。
・アルコールの解毒治療の際、ビタミンB1を中心とする栄養補給などで、危険は低下します。

 

 

○運動失調(運動の協調運動が上手く出来なくなる)
・小脳など、運動の協調を行う部分が萎縮すると、協調運動が上手く出来なくなります。
・歩いていると どちらかに曲がっていく、よく転ぶという場合も多くあります。
・しっかり体内からアルコールが抜けているにも関わらず、手が震える、という事も多くあります。

 

 

○末梢神経炎
・多くは爪先から次第に痺れが広がって(上がって)いきます。
この痺れは単なる痺れでなく、刺激が加わった時に “ビリっ” と感じたり、 “ジンジン痺れる” と表現される不快なものです。
・末梢神経は、脳など中枢神経とは違い、徐々にですが再生されるため、断酒を継続する事によって、極めて ゆっくりではありますが、改善されてくるものです。


 


[内分泌系への影響]
・大量の飲酒を続けている男性は、女性ホルモンが優位になって、女性化乳房なども見られます。
これは、下述の生殖器への影響と共に、肝機能が低下しているため、余分のホルモンが処理されないためです。

  


[生殖器への影響]

○男性の場合

ED(勃起不全)。アルコールの麻酔作用で神経伝達が鈍る為です。
さらにアセトアルデヒドの影響で精巣が萎縮し、生殖能力の低下します。
これも、女性化乳房など、男性の女性化の原因です。

 

○女性の場合
生理不順と不妊が現れます。これは、アルコールによって卵巣の働きが抑えられるためです。
生理不順や無月経が見られます。

 



●アルコール依存症と、その他の心の病気

○合併し易い病気など

・うつ病
アルコール依存症にうつ病が合併する事は、非常に多いものです。
アルコールは一時的にドーパミンを過剰放出をさせ、ドーパミンが枯渇してしまいます。
また、アルコール依存症を受け入れる過程においても、一時的に抑うつとなる事も多いものです。

★これは、グリーフのプロセスとも言われています。

悲嘆(グリーフ)のプロセスgrief process
https://sites.google.com/site/icharibadance/griefwork/4-bei-tan-gurifu-nopurosesugrief-process

・嫉妬妄想

これを基に暴力に至る場合もあります。

原因は、共依存に基づく歪んだ関係とともに、アルコールによる生殖機能の減退などです。

通常は、アルコール依存症者、そして配偶者が回復を目指す行動(自助グループなど)を続ける中で、特別の治療を受ける事なく自然になくなってくるものです。

ただし、切迫した暴力などに対しては、まず避難する事がベターです。

 

・摂食障害
元々摂食障害があり、それをベースにアルコール依存症に至る方が多いかも知れません。
そもそも、アルコール依存症も摂食障害も、根っこは近いのです。
・強迫性障害、パニック障害
これらをベースにアルコール依存症、という方もあります。また回復過程で一時的に現れる場合もあります。
離脱症候群(症状)
これは、下記を参考に。
http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n3411

 

 

○その他の心の病気を合併しているとき

・前に説明した心の病気の場合、第一に断酒を目指す事が重要です。

しかし、統合失調症や双極性感情障害(いわゆる躁うつ病)などの場合、もとの精神疾患の治療が重要です。

 

・何度 断酒にチャレンジしても断酒が続かない、というケースの裏側に、このような精神疾患が隠れており、適切な治療が施されていないという事もあります。

また、発達障害的な問題が隠れている場合もあります。そのような場合も、適切な支援が必要です。

 

☆うつ病(大うつ病)と双極性感情障害のうつ期とは、まったく別の病気とお考え下さい。


  


●死因

 


◆アルコール依存症は、進行性で致死的な病気


ある調査(鈴木康夫氏)では下記です。

1,021名のうち 257名が死亡。死亡平均年齢は 47.4歳。

 

<死因>
①病死、自然死→189名(73.5%)
②災害死→27名(10.5%)
③自殺→14名(5.4%)
④他殺→5名(1.9%)
⑤不明→22名(8.6%)
*災害死では交通事故が一番多い→14名

☆他殺がここに入っているというのは恐ろしい事!


<病死の内訳>
①肝硬変→35.4%
②心不全→24.9%
③癌→11.6%
④糖尿病→8.5%
⑤脳血管障害→5.8%


*静岡県断酒会 平成元年 3月12日 記念誌別冊より 

 

  


●社会的な意味での健康障害
(家庭、社会、次の世代への影響)

 

○巻き込まれに基づく、不健康な関係(共依存)
・アルコール依存症は「人を巻き込む病気」です。
巻き込まれは、ご家族が苦しむだけでなく、アルコール依存症者の回復も阻害します。
・家族などが「共依存」に陥ると、自分自身の人生に責任を果たせなくなります。
*下記 知恵ノートを参照して下さい。

アルコール依存症者への巻き込まれ、「共依存」について

http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n12060

・さらに、巻き込まれた家族も、抑うつなど 様々な状態に陥る場合もあります。




○家庭崩壊
・アルコール依存症者の直接の影響によって、家庭が機能を果たさず、機能不全に陥り、最後には家庭すら崩壊します。

 


○社会的な影響
・アルコールによる損失は、約6兆円とも言われ、これは酒税の3倍です。

“俺が稼いだ金で好きな酒を飲んで、何で悪い!・・・”

いえいえ!

 アルコール依存症と分かったなら、飲んではいけないのです!


・飲酒運転を繰り返す人の中に、アルコール依存症になっている人は、かなり多く発見されます。
飲酒運転の罰則強化だけでは解決しない原因の多くが、ここにあります。
病気だから、正しい治療を受けない限り、繰り返すのです。

 

 

○次の世代への影響
・胎児性アルコール症候群
必ずしもアルコール依存症とまでなっていない女性でも。
妊娠中に、さほど多くない量であっても、飲酒は危険です。


詳しくは下記を
http://www.isobe.or.jp/column/sanka/s45/s45-1.html

妊娠とアルコール(ASK)
http://www.ask.or.jp/fas.html

*妊娠が分かって、頭で「飲酒はいけない」と思いながら(胎児性アルコール症候群を知っていながら)飲酒が止められないのなら、量や頻度が低くても、コントロール障害であるとも言えます。



○次の世代への影響 その2
・いわゆる「アダルトチルドレン」という問題です。

 

・下記知恵ノートを
「アダルトチルドレン」について

 http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n3551

*上記の知恵ノートにより、アダルトチルドレンに関する誤解、偏見などがなくなれば良いのですが・・・

 




●アルコール関連身体疾患が気になる人へ


職場の検診などで、γ-GTP などを指摘されていませんか?
・検診の前に、必死に酒を飲まないようにしていませんか?
・主治医や家族から、酒を減らすように言われたりしませんか?
・程々にしようと飲み初めても、つい飲み過ぎてしまい、後で反省する事はありませんか?
・どうも酒癖が悪いとか? ・・・etc

まず、下記のスクリーニングテストから、ご自分の飲酒の状態について、判定しましょう。

 

・久里浜式アルコール症スクリーニングテスト(KAST)

新Ver スクリーニングテスト

旧Ver http://www.enjoy.ne.jp/~ikuro/alcohol/altest.html

 

新バージョンは、男性用、女性用が用意されています。
旧バージョンは、周囲から見た情報でも、ある程度判定し易いものです。

 

旧バージョンで 2点以上なら「重篤問題飲酒者」です。

6点以上 なら、専門治療を勧められます。

専門治療とは、専門外来+自助グループ(相互支援グループ)です。

・アルコール依存症の専門医療機関でしていること

http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n3437


もし 旧KAST 2点以上 なら、本当は断酒をする事が、長い目でロス、苦痛、危険の少ないのですが、そこまでの気持ちが生まれにくいのが、この病気の厄介なところでもあります。

 

アルコール依存症は、進行性で致死的な病気です。したがって、飲酒を続ける限り進行します。

また、「否認の病気」ですが、病気が進行すればするほど、自分自身の酒害が認められなくなっていくものです。

アルコール依存症は、正しい治療で、再び普通に飲酒できる身体には戻らないものの、断酒を継続する中で、健康を回復する事も不可能ではない病気です。

 

 

気づいた時点で、正しい行動を。

 


元アルコール依存症専門治療病棟 看護師より


★知恵ノート終了後は下記

https://blogs.yahoo.co.jp/jh3giv


 

 

このノートに関するQ&A

このノートに関するQ&Aは、まだありません。

このノートについて質問する

このノートについてライターの方に質問できます。

※ライターの方から必ず回答をいただけるとは限りません

※別ウィンドウで開きます

この知恵ノートのライター

アップロード写真

グレード知恵ノートのグレード:2-2

jh3givさん男性

ピックアップ

お尻や足の贅肉にさよなら、「...
本にできない「正しい」下半身ダイエットなぜ「本にできない...
Android向けアプリ Yahoo!ブラ...
基本的な使い方(メニュー・操作)便利な使い方オススメの使...
ピアスに関する正しい知識講座 ...
さて、予備知識も蓄えた所で早速本題!ピアスを開けてみまし...
本文はここまでです このページの先頭へ