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ヒトと他の動物との最大の違いは? Part4

ライターさん(最終更新日時:2016/10/30)投稿日:

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こちらは

ヒトと他の動物との最大の違いは? Part1
ヒトと他の動物との最大の違いは? Part2

ヒトと他の動物との最大の違いは? Part3


の続編です。まだお読みでない方はまずそちらからご覧ください。

直立二足歩行と言語(人類進化の最大要因)

地殻変動によって人類がかつて住んでいた森林を追われ、サバンナに適応する際に直立二足歩行を獲得した(サバンナ説)ことで、従来は移動のための道具だった手が自由に道具の製作や使用のために用いられるようになったことが、知能の発達を促す大きな要因となったこのは間違いありません。また、直立二足歩行によって重い脳を支えることができるようになったことも、知能の発達のための自由度を高めました。


そして、人類は直立二足歩行により喉の構造が変化し、多様な発声を行うことができるようになった点も見逃せません。それによって言語によるコミュニケーションの足がかりができました。それに呼応する形で、現在のチンパンジー・ボノボ、および、ヒトと彼らの共通祖先において既に芽生えていた言語中枢が著しい発達を遂げたのです。


道具の製作や使用、多様な発声が可能になったことが言語中枢の発生、および発達のための大きな足掛かりになったのです。


人類はチンパンジーなどとは違って声帯がよく発達しており、さまざまな音声を真似して発することができます。それが言語を獲得して仲間とのコミュニケー ションをとれるようになるための足がかりになりました。言語を使うことによって非常に複雑で膨大な感覚情報を記号化して簡単な情報に置き換えて抽象的思考 をしたり、新しく獲得した知恵や道具の製作方法などの技術を言語によるコミュニケーションで仲間に伝えて社会的にどんどん蓄積・共有し、次世代に継承してゆくことができます。これにより、人類は強大な生殺与奪権を獲得し、どんどん分布を広げることができたのです。



ポイント

  • ※言語中枢獲得への流れ
  • 直立二足歩行獲得 → 手を道具の製作・使用に用いる機会増大
  •  ↓                               ↓
  • 声帯の発達により多様な発声が可能に → 知能発達、技術伝承ニーズの発生
                                    ↓

                         言語中枢の発生・発達

                              

文化・科学技術・文明の獲得、生殺与奪権拡大により生存圏を拡大


発達した脳を持つ他の動物が高度な言語中枢を持たなかった理由

人類が直立二足歩行によって大きく重い脳を持つことによる重力の負担の問題が解決されたことは、人類が進化史上知能が高くなった大きな要因と言えます。しかし、水棲動物なら浮力によってこの問題は解決されているので、知能にその機能の多くを回せても良さそうな気もしますが、生活環境が三次元立体空間であり、人類のような陸棲動物は二次元平面空間を生活の基本としていることと大きく異なります。やはり水中生活では泳ぐために手足をヒレに進化させることが重要にならざるを得えません。人間は直立歩行して体を支える役割から自由になった手を使って試行錯誤しながら色々な道具を作ったり、言語を使用して仲間同士でコミュニケーションをとって役割分担しつつ狩猟や採集を行ったりする過程で培ってきた知能、特に言語能力に足場においた高い創造性や思考能力を獲得する機会に恵まれました。バンドウイルカなどは、人間より大きな脳を持ち、脳の情報処理能力も人間以上に優れていますが、あのヒレ足では複雑な道具を作るのは無理な話です。仮に人間のような言語中枢を彼らが持ったとしても、道具の製作方法などの知恵や技術を言語コミュニケーションによって社会的に蓄積・共有・継承し、生態的に有利な地位を占めるチャンスはなく、宝の持ち腐れになってしまうでしょう。高度な言語中枢を備えるのはそれなりにコストがかかるでしょうから、メリットが得られないことに投資することは生存可能性の点でかえって不利になってしまうと考えられます。これが人以外の高度な脳を持ついかなる動物も発達した言語中枢を持つに至らなかった理由です。


言語中枢の働きによる、知恵や技術を社会的に共有・蓄積・継承することがシステム化できなければ、いかに高度な知能や創造性があっても、獲得した知恵や技術による恩恵はそれを生み出した者だけにとどまってしまい、他者にとっては初めからやり直しになってしまいます。このため、仮にイルカなどの知能が人間の10倍以上あったとしても、人類のような高度な文明を築くことはできないでしょう。文明を生み出せる条件は、結構シビアだと言えます。


ヒトと他の動物との違いから見た「人間らしい生き方」

  これまでの内容を踏まえて人間らしい生き方とは何かについて少しだけ考えてみます。

ヒトを含む生物は、特に何かを目的として生きているわけではありませんが、自身と共通の遺伝子をより確実に残す使命を持っているかのように見えます。もちろん、結果として自己と共通の遺伝情報を残そうとする性質を発現させる遺伝子が残ってきたという現象があるにすぎません。


生物学では、その個体の遺伝子継承可能性、すなわち直系子孫に限らず、繁殖可能年齢まで生き残った次世代との遺伝子共通割合が高い場合、包括適応度が高いと定義されます。この点はヒトも例外なくこの宿命を背負っていると言えます。


しかし、人はもう一つの使命を負っているようにも見えます。あらゆる生物の中でヒトだけが持つ、言語機能による知恵や技術など後天的学習情報の社会的蓄積・共有・継承システムは、それ自体が素晴らしい発明だといっても良く、生物史上空前と言えるほど強力な生殺与奪権を持つことにつながり、今日の豊かな生活をもたらした科学技術発展の源泉であり、人類による科学的発明はすべてこの言語機能に集約されるといって過言でありません


仮に直系の子孫を残さないとしても、不断の学習によって高度な知恵や技術、他者と協調的な人生観、思想、礼儀作法や立ち居振る舞いなどを身に付け、それによって命がついえる直前まで社会貢献することは、生物学的な遺伝子継承可能性を高めることにも貢献し、人類が持つ著しい特徴を生かした人間らしい生き方だと言えます。


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